表計算ソフトの便利な使い方の探求により = 業務の生産性と質の向上への誘導

2014/12/02

事務効率化への誘い水

 現在よく使われるパソコンのソフトには、「表計算ソフト」「ワープロ」「インターネット閲覧ソフト」「電子メール」があるが、その中で一番身近な「表計算ソフト」を使って、業務改善・作業の効率化について、以下に考えることとする。
 但しここでは、表計算ソフトの使い方について言及することが目的ではなく、日常よく使う表計算ソフトの使用ですら、便利な機能を気づかず使用しないで、ムダに作業していないかとの見直しと、各自の現状と更に改善するための発想の重要性の再認識を目的としている。

使えば得する,使い方より使い道

 通常よく見かける表計算ソフトの使用例としては、四則演算かデータの登録で、体裁良く作成する表をあげられる。また、既に作成した表を部分的に修正して利用するということが、よく行われている。これはこれで、作業の効率化という点では、それなりに効果が上がっている。ただ、ここで注意を喚起したいのは、入力の方法と保存されたデータの活用方法である。既に外部に保存されているデータをインポートする、というようなデータ連携の話は後に譲るとして、入力するデータを全て、キーボードから入力していないか否か、また保存されたデータの引用に抜かりはないか、改めて考える必要がある。
 まさか、同じデータでも全て手入力するような事は、まず無いとは思うが、規則的に並ぶ数字など、単純な作業を根気よく繰り返していないか、よく落ち着いて考えてみると良い。
 
 例えば、今日の日付・現在時間も、キーのワンタッチで入力可能である。今日の日付・現在時間は、パソコンの内部にカレンダーと時計を持っていることを思い出せば、一気に解決する。ヘルプ画面で「現在の日付と時間」と入力すると、その解答が直ぐに見つけられる。同じデータの入力は、さすがにコピー&ペースト(orドラッグ&ドロップ)すると推察するが、日にちや順番などの規則的に並ぶ数字の入力も、表計算ソフトでは簡単に入力することができる。その規則を教えると簡単に入力することができる入力援助機能も、表計算ソフトは内蔵している。
また、表計算ソフトに入力するときに、電卓で計算しながら作業している姿をよく見かけるが、電卓で行う四則演算をセル内に入力すれば、その経過も登録できるという利点も含めて、一気に解決する。さらに、選択したセルの数値合計が、既に画面上に表示されていることを知らない人は、意外に多いようだ。
 
 つまり、表面的な作表作業にとらわれず、パソコンを使って表計算ソフトで作業していることを思い起こせば、解決する術が見つかる。表計算ソフトの入力援助機能に関する細部の知識の有無よりも、「できると便利なのに、こんなことができないか?」という思いつきが重要なのである。
 また、多数保存されたデータ中から種々の引用・加工も、表計算ソフトで簡単にできる。さらに、データを検索するのは、パソコンの最も得意とする作業で、人間が目で探すより、瞬時に正確に検索することができる。
 
 ここでも重要なことは、「どこをどのようにする」かの知恵だけである。身近にある表計算ソフトに関してだけでも、思いつきだけでここまでできると言う再認識が重要で、その有効な思いつきをどれだけ思いつくかと言うことである。

 表計算ソフトは、単独使用が原則であり、複数人での同時並行使用は苦手である。従って業務で本格的に使用するには、役不足であるので、ネットワーク対応のシステムが必要となる。有効な思いつきを多数繰り出し、業務の生産性と質の向上を成し遂げることが、重要である。

廣崎 清司

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